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バーでの独り言

岸田首相の支持率が落ちている理由

岸田首相の支持率が落ちているそうだ。私はその理由こそ自民党の現状を表しているような気がする。

 

自民党議員も2世が増えてきた。個人的に2世議員は悪いとは思わない。小さい頃からお父さんの仕事を見て育った方が効率良く働けるからだ。

ただ、問題なのは、自民党が長い間政権をとったことで、しがらみが増えてしまったことだ。金権政治だった頃の方がしがらみが少なかった。

その時は金でしかなびかなかったのだろう。金権政治は悪いが、それがなくなってもしがらみによる利権政治が増えてしまったことが、結果的に日本国全体の成長ができなくなってしまったのではないだろうか。

誰も日本が成長してほしいと日本人ならば思うのならば、組織が硬直化し、利権が増えてきた時に果たしてそれができるのだろうか?

日本に民主主義ができて80年経ったが、民主主義にも限界があるように思う。民主主義が抱える病が増えてきたのだろう。

システムの話をすると部分最適かと全体最適化という言葉が出てくる。もちろん全体最適化が一番効率が良い。しかし、それを国に当てはめようとするとかなり難しい。

日本が抱える問題はこの全体最適化がもうできなくなってしまったからなのだ。もし全体最適化をしたならば、多くの利権を持つ者が不利益になるだろう。人は人類が生存するために個人が不幸になることを望むことはできないのだ。我々自身が自然の中では淘汰される側であり、神様の視点に立つことはできない。

つまり、日本という国が残ることよりも個々人が不幸にならないことを望むことを優先させているからである。

小さい時に世界はいずれ統一されると信じていた。しかし、反面そうなったら日本人は英語も話せないので大変だろうなと思っていた。つまり、全体統合の考え方と局所的な幸せは矛盾してしまうことが子供にもわかっていたのだ。

この先、起こることは世界規模の全体最適化へ向けての厳しい軋轢なのだ。日本はすでに厳しい時代だが、さらに厳しくなる。そうなると日本の政治はもうなすすべくことはない。

国民はどんどん貧しくなり、どんどんシステマティックになる。世界との競争により、日本は英語が話せる情報圏とは離れ、相当不利な争いになる。

若い時に海外に移住したかった。しがらみをたち国際的な戦いに身を投じたかった。残念ながら実力もなく、日本で甘い生活をしてきた自分にとって、その甘さもそろそろ苦さに変わっていく気がする。

日本人は国際人とローカル人とに完全に別れるのだ。それはもうインドでは当たり前になっているし、中国人としても当たり前なのだ。そして、アジア諸国もそれを当然として、大きなアジアの国際人の連帯が生まれつつある。そうするとローカルな人との経済的な格差は顕著になるだろう。

今、日本での勝ち組は大企業のサラリーマンであるが、今後はグローバルアジア人になることが勝ち組の条件になるだろう。つまり国際人にならないと豊かになれない時代が来ているのだ。

もう30年前からうっすら思っていたことがようやく当たり前になっていく。

日本はもう利権を守ることだけに命をかけている人たちが少ないパイを取り合うことでしか生きられない社会になるだろう。

時代は止められないのだ。