JS BAR

バーでの独り言

ディストピアが現実に

日本の現状を悲観的に見る人が増えている。ちょっと数年前まで、コロナ前まではそんなことを言う人はほとんどいなかった。コロナ後になり世界が不安定になってきたことが要因だと思うのだが、そもそも、その予兆はすでにあったのではないだろうか。きっかけがコロナだということだけで、こうなることは予測できた。

日本というよりも世界的な現象が起きている。それはまさに2006年に出版された「フラット化した社会」である。その言葉通り、現在はまさにフラット化した社会の弊害が起きている。

フラット化する前の状況を考えればわかるが、人々は均等に知識や機会が与えられていなかったように思う。それがネットワークの普及、スマホの普及などIT技術が進んだことで垣根を越えてしまった。これを印象的に思い出されたのは数ヶ月前にリリースしたchatGPTによるAIの大衆化であろう。

AIが大衆化したことでこのフラット化した社会はさらにフラット化された。

日本はこのフラット化した社会に全く対応できていない。というよりもフラット化したことを無視するような政策を続けているのだ。学歴と大企業といったわかりやすい評価軸をいまだに信じている。

現実には誰も優位性はないのに関わらずだ。これにより大衆はますます賢くなる機会が与えられている。この流れは止めることはできない。

大衆が賢くなると困るのは政府である。日本は大量の老人がいるのが助かっているのだ。ほとんどの老人はテレビでしか知識を得ることができない。今までそれで多くの情報を隠蔽することができた。

一番いい例がジャニーズ問題であろう。噂では皆が知っていてもテレビでは報道されていない以上、誰もそれを噂以上に真実として追求してこなかった。それがまさにフラット化したことで、ネットでは連日炎上している。

インターネットが大衆化され、老人を含めてリテラシーが確保できれば、そこからは本当の地獄を見ることになる。

あらゆる情報は可視化されてくる。それによって人々は判断し行動を行うことになる。自民党がこれ以上支持されることはないと予想できるのだ。

これに対抗する手段はもうない。twitter工作では対応できないからだ。世論誘導はできない。そしてなおグローバルで評価されていくのだ。

その時に起こること。それはディストピアである。まさに今、利権構造がフラット社会によって少しずつ壊されるだろう。革命前夜である。

老人が多いからと安心している時間は少しずつなくなっていくのだ。